開国の父 老中・松平忠固

【857】第4話 C1 『ペリー上陸』≫

○横浜湾
停泊している9隻のペリー艦隊。
海岸の会見場に向かって日本の大型御座船『天神丸』が進んでいる。
華やかに塗装した船には甲板があり、船体の上には広い天幕が高く張り渡され、三本のマストには吹き流しが翻り、色鮮やかな旗と多彩なとばりが甲板を飾っていた。

 

○ポーハタン・甲板
その様子を見ているペリー。
脇にアダムス参謀長。
ペリー「ほう。でかいな。我が国西部の河川用蒸気船によく似ている」」
アダムス「あれに高官が乗っているようですな。提督、我が方の上陸部隊はどのようにいたしますか」
ペリー「うむ。この国はとにかく儀礼を重んじる。見世物的なものがこの国の人間に及ぼす意義と精神的な影響は甚大だ。部署を離れることのできる全海兵隊員、全軍楽隊、そして全士官に上陸、そして儀式への参列を命じる」
アダムス「了解」
ペリー「隊員は全員盛装、士官はフロックコート、帽子、肩章の軍装。マスケット銃と短剣、ピストルで完全武装せよ」
アダムス「かしこまりました」

 

○横浜湾
艦隊から27艘のボートが五百人の海兵隊員を載せて進む。
そして船が次々と浜に到着する。
見守る日本の武士たち、緊張の面持ち。
上陸した海兵隊員がボートの船首を岸から海に替えている。
他の隊員たちは真ん中に広く空間を置いて方陣形に整列。
埠頭に上陸する士官たち。
マセドニアンが17発の礼砲を撃つ。
礼砲が終わると同時に軍楽隊が軽快な曲を演奏を始める。
曲はフォスター『おおスザンナ』。
上陸した兵士たちの軍装、そして軍楽隊の音楽に息をのむ日本兵たち。
会見場の陰からその様子を見ている井戸。
井戸「・・・」
脇にいる岩瀬、そして万次郎。
岩瀬「・・・」
絶句の岩瀬とは対照的に『おおスザンナ』を口ずさむ万次郎。
それを横目で見る岩瀬。
岩瀬「・・・」
そして、埠頭に着いたボートから降りてくるペリー、上陸する。
横列に整列し直した海兵隊。
ペリーが士官たちを従え埠頭を進む。
曲が『おおスザンナ』から『アメリカ国歌』となる。
アメリカ国歌をバックに、整列した海兵隊の間を悠然と進むペリーを先頭とする行列。

 

 

 

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