開国の父 老中・松平忠固

【894】第6話 D2 『安政大地震』≫

○江戸の町
江戸八百八町。
『嘉永7年(西暦1854年)11月4日』
江戸城も見える。

 

○江戸城・御用部屋
執務をしている忠優や阿部。
ガーンと雷が落ちたような轟音。
建物が突然上下に大きく揺れる。
忠優「おおっ」
阿部「じ、地震」
あちこちで叫び声。
大奥から女の悲鳴。
物が落ち、壊れる音。
瓦が落ち、小屋が崩れ、門が傾き、石垣が崩れた。
忠優や阿部、建物から庭に出る。
忠優「でかいぞ、これは」

 

○小石川・水戸藩邸
斉昭と東湖、戸田が会議をしているところへ地震発生。
斉昭「お、おおお」
立っていられない。
藤田「い、急ぎ皆に避難を」
戸田「よ、よし」

 

○下田・高台
揺れている高台の寺。
川路らが建物の外で市街を見下ろしている。
川路「お、収まったか」
逃げ惑う人々。
建物が次々と倒壊している。
あちこちで火災が発生。
煙が立ち上っている。
カンカンなる半鐘。
『火を消せ』などの声が飛び交う。

 

○下田・海上
湾に停泊しているディアナ号。
甲板に出てくるプチャーチン。
プチャーチン「い、いったい何が起きている」
倒壊し火の海になっている下田の町。
水兵「て、提督」
沖から迫ってくる大波。
津波がディアナ号、そして下田の町を襲う。
大きく傾くディアナ。
波に呑み込まれる下田の町。
町を覆い尽くす水。
そして引いていく波。
建物・帆かけ船・家財道具のがれきや人間の服が沖に流され、ディアナも今度は沖に引っ張られていく。
水兵「また来るぞ」
さらに大きな波。
波にのまれるディアナ。
湾内には大きな渦が生じ、ディアナは何回も回転していく。

 

○同・高台
その様子を呆然と眺めている川路ら。
川路「・・・」
N「嘉永7年(西暦1854年)11月4日、とは南海トラフ東側半分の東海道沖が震源域となる東海地震が発生、その規模はM8.4・震度7と想定される。南海トラフ巨大地震の一つであり、約32時間後に発生した同規模の南海地震と共に安政大地震と総称される」

 

 

 

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