開国の父 老中・松平忠固

【943】第9話 D3 『変死』≫

○謁見の間・床下
床下が空けられ、口上役が倒れている。
水野の指揮で忍びが二人、部屋をくまなく調べている。
忍び、死んだ声役の爪の先から何か見つける。
忍び「お奉行」
それを見て険しい顔の水野。

 

○大目付の部屋
水野が井戸に報告している。
井戸「なに?、突発死でなく他殺だと申すか」
水野「はい。わずかながら争った跡があり・・・」
井戸「で、ではいったい誰が何の目的で、と申すか」
水野「そこまではまだ・・・」
井戸、考え込む。
水野「滅多なことは申せませぬが・・・」
井戸「申してみよ」

水野「はっ。まさかとは思いますが将軍継嗣問題が絡んでの」
井戸「上様口上の代弁をやってどこがどう継嗣問題と関わりが」
水野「このメリケン大使上府をぶち壊して、条約締結を白紙にし、さらに上様に統治者としての資格・能力がないとして継嗣を迫るとか・・・」
井戸「・・・」
井戸、顔が青ざめる。
井戸「め、滅多なことを申すでない」
水野「はっ」
井戸「・・・」
考え込む井戸。

 

○溜間
直弼に呼び出されている井上と岩瀬。
上座には直弼。
直弼、小姓に指示を出す。
小姓が岩瀬の元に走り、話しかける。
小姓「あなた様は一歩下がりなさいませ」
岩瀬「なに」
小姓「あなたは井上様と同格ではない。あなたの身分では殿に直答できませぬ」
岩瀬「!」
かっとなる岩瀬、直弼を睨む。
直弼、無視。
わなわなと震える岩瀬。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

開国の父 老中・松平忠固

PAGE TOP

© 開国の父 老中・松平忠固史 2020 All Rights Reserved.