開国の父 老中・松平忠固

【942】第9話 D2 『ハリス、謁見』≫

○江戸城・門外
ハリスの登城の行列が門を入っていく。
N「安政4年(西暦1857年)10月21日、ハリスは将軍家定と謁見するために江戸城に登城した」
平伏して迎える侍の中には憎しみの色を表す者も多い。
そして何か合図をする者。
合図をもとに忍びが動く。

 

○床下
床の下にいた口上役、背後から口をふさがれ毒を盛られて倒れる。

 

○謁見の間
広々とした間。
中央にレッドカーペットが敷かれている。
上座の一段高くなっている最奥に家定が椅子に座っている。
歩み寄るハリス、家定を前に直立する。
国書を堀田に渡し、それを受け取る堀田。
ハリスが英語で口上を述べる。
それに続き、ヒュースケンがオランダ語を、通辞が日本語で翻訳する。
米国側の口上が終わり、しばらく間。
家定、足をどんと踏み鳴らす。
しかし、何の反応もない。
家定「?」
忠固「?」
床下では、口上役が倒れている。
おかしいという表情の家定と忠固。
もう一度どんと踏み鳴らす。
何の反応もない。
家定「・・・」

焦りの表情の家定。
忠固、目で合図。
水野、慌てて部下に指示。
さらに家定、もう一回行う。
ハリス「?」
顔をしかめるヒュースケン。
忠固、席をはずそうとするその刹那
家定、立ち上がり
家定「遠路よりはるばる使節を以て送られた書簡に満足する。同じく、使節の口上に満足する。両国の交際は永遠に続くであろう」
満足そうなハリス、ヒュースケン。
深くお辞儀をし、踵を返し退去する。
ほっと息をつく家定。
満足げな堀田。
家定を愛おしく眺める忠固。

 

 

 

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