開国の父 老中・松平忠固

【967】第11話 B3 『密談』≫

○暗い部屋
男たちが密談している。
男A「これは・・・?」
男B「カビです」
男A「カビ?」
男B「沢手米についたカビです。沢手米、つまり海水に濡れ損じた年貢米ですが、そこから発生したカビには強い毒素が出ることがあります。その毒は数時間のうちにマヒを起こして三日位の苦悶のうちに死にます」
男A「ほう」
男B「そして、その症状は急性脚気・衝心脚気に非常に似ています。おそらく蘭方医をもってしても脚気と診断するでしょう」
男A「脚気か・・・。で、大丈夫なのであろうな」
男B「はい。このカビは元は偶然見つけたもの、それを我が里で秘伝化したもので、他には全く知られておりません」
男A「よし。奥祐筆に志賀金八郎という者がある。その者を使え。問題ない、根回しは済んでおる」
男C「かしこまりましてございまする」

 

 

 

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