開国の父 老中・松平忠固

【888】第6話 B4 『カムチャッカ攻防戦』≫

○港
イギリス国旗を掲げる船。
港の外に浮かぶイギリス艦隊、砲撃を始める。
港の大砲も砲撃を始める。
戦闘状態。
長崎で攻撃が始まったと思いきや、陸地にロシア国旗が見える。
港の奥の方に隠されているロシア国旗を掲げる2隻の船。
イギリスの上陸船がいくつも港に近づき上陸をしていく。
それを阻止しようと激しく抵抗するロシア兵。
上空に画面が上る。
そこは長崎ではなく、カムチャッカ半島だった。
『ペトロパブロスク・カムチャッキー』

地図はカムチャッカから沿海州エンペラートル湾に移る。
『インペラートル湾』
ロシア艦隊が停泊している。
プチャーチンのパルラーダ号が見える。
ものものしい要塞。
『コンスタンチノフスク哨所』

 

○コンスタンチノフスク哨所
ムラヴィヨフ、ネヴェリスコイがプチャーチンを出迎える。
ムラヴィヨフ「プチャーチン提督か。よく無事で」
プチャーチン「ぎりぎりのタイミングでした。我々が長崎を出た後、すぐにイギリスのスターリング艦隊が長崎にやってきたようです」
ネヴェリスコイは不機嫌な態度。
ムラヴィヨフ「ペトロパブロフスクに英仏艦隊が襲い掛かっているらしい。守備隊は避難しているアヴローラとドヴィナの二艦の乗組員を合わせてわずか千人余り、大砲は67門しかない」
プチャーチン「対する英仏は」
ムラヴィヨフ「艦隊は9隻、大砲は二百門にものぼる。防衛は厳しかろう」
ネヴェリスコイ「だからといって、久春古丹から撤退させることはないではないか。日本は関係ない」
プチャーチン「いや、撤退は正解ですぞ。百人程度では瞬時に壊滅させられよう。そうなればわがロシアは日本に舐められます。無様な敗北を目の当たりにして。あやつらに侮りは見せたくない・・・」
ネヴェリスコイ「うっ・・・」
ムラヴィヨフ「どうする、プチャーチン提督。これでは貴下の艦隊は解体して戦力に加えるしかないが」
プチャーチン「任務は継続します。ペリーは、アメリカは条約を締結しているのです。このまま引き下がるわけにはいきません」
ネヴェリスコイ「貴殿では無理だ。艦隊もないのに。一隻で何ができる」
プチャーチン「一隻でも攪乱はできる。太平洋側ならイギリス艦隊でもそうは補足できまい」
ネヴェリスコイ「おまえ・・・」
ネヴェリスコイ、プチャーチンの決意に胸を刺される。
がしっと抱きしめる。
ムラヴィヨフ「そうか、見事な決意だ、提督。それでは、提督には最新鋭の艦船を与えよう。もうすぐ回航されるディアナだ。やすやすとは追いつかれまい」
プチャーチン「ありがとうございます、総督。で、まだ到着してないのですか」
ムラヴィヨフ「間もなく来るだろう。なにか?」
プチャーチン「いえ、アニワで日本人と交渉の約束をしておりますので」
ネヴェリスコイ「日本人など待たせておけばよいわ。どうせ何もできぬ」
プチャーチン「・・・」

 

 

 

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