開国の父 老中・松平忠固

7月2020

【861】第4話 D1 『交易の決断』≫

○神奈川宿・高台
眼下に停泊している9隻の軍艦。
それを見下ろしている阿部と忠優。
脇に牧野と乗全。
岩瀬と江川が説明役をしている。
阿部「あれが黒船か」
岩瀬「右手が横浜の応接所、艦隊の奥に見えるのが上総の鹿野山になります」
牧野「なんという大きさ・・・、まるで島ではないか」
乗全「大筒が何十と積んである、言うなれば動く城ですな」
岩瀬「はい。あのような艦隊配置を組んでありますのは、おそらく応接所は言うに及ばず、湾の端から端まできゃつらの大砲の射程距離内に置いているのかと」
阿部「となるとそれは」
忠優「湾全体が制圧下に置かれている。すなわちいつでも火の海にできる、ということですな」
一同「・・・」
忠優「現時点では先手を取られたのは覆しようがない。可能な限りメリケンの要求を受け入れざるをえん。だがしかし、阿部殿、物は考えようぞ。向こうから強いられて交易をさせられると考えるから気分が悪くなる。あの黒船やきゃつらの技術を手に入れるために交易するのだと考えれば、こちらの術中にはめたと考えられるではないか」
阿部「・・・」
考え込む阿部。
牧野「きゃつらの要求である薪水・食料・石炭の提供は問題なかろう。しかし、交易は絶対に無理だ。そもそも我が国の何を売るのだ、売るものなどないし、売りに出せる物品の余りなどない。今でさえ飢饉の度に物品が不足し困窮するではないか」
忠優「飢饉を防ぐためにこそ交易するのです」
阿部「!」
牧野・乗全「!」
忠優「飢饉となる度に食うに困る。先だっての大飢饉でもそうだった。我が領地も悲惨極まりない状況であった。だがしかし、例を挙げれば我が領地・上田などは元から米は豊かに取れんが、代わりに生糸や紬がある。それを売ることができれば食料を買うことができる。飢饉を乗り切ることができるのだ」
阿部・牧野「・・・」
乗全はいつも聞いているので、うんうん頷いている。
牧野「し、しかし、倹約・質素を美徳とする我が国は交易そのものを推奨しておらぬし、異国となると物品の価値も価格も違う、やはりとても現実的とは思えぬが」
忠優「もちろん今すぐにということではなく、5年間の試験期間を置く、ということでいいのではなかろうか。そのようにすればこちらも準備ができるし、きゃつらも要求が拒絶されなかったと満足できる」
阿部「・・・」
考えあぐねる阿部。
阿部の様子を伺う牧野。
阿部、遠くの黒船を見ながら
阿部「交易を条約に盛り込むことは断じてできぬ」
射抜くように鋭い視線で阿部を見つめる忠優。

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【860】第4話 C4 『斉昭と直弼に報告』≫

○江戸城・老中部屋
『嘉永7年(西暦1854年)2月22日』
上座に斉昭のほか、老中の久世と内藤が座っている。
下座に林大学と井戸が座り、報告をしている。
斉昭「避難港を5、6港決めろだと」
林「はい。でなければどの港でも勝手に船をつけてよい、というようにしろ、と」
斉昭「ぐぬぬ。調子に乗り追って。対馬、貴様、次回の交渉でその夷狄を斬り捨てい」
井戸「ご無茶を申しなされば」
さらっと受け流し平伏する井戸。
斉昭「長崎でよかろう。なぜ長崎ではいかんのか」
林「長崎はきゃつらの通商航路から外れるとのこと。長崎だったら直接清国で何でも調達できる、さらにオランダのような出島に閉じ込められるような扱いは断じて受け入れない、などと言っております」
斉昭「こしゃくなこと言いおって。対馬、断固拒否しておろうな。『このたわけ、外道が』と言い放っておろうな」
井戸「はい。そのように申しておりますが、武力を背景に強情を改めませんで」
収まらない斉昭。
隣の久世、内藤に
斉昭「おい、今日は伊勢と牧野はどうした」
久世「はい。御二方は本日は休養をとっておられます」
斉昭「なにぃ、休養だと」
久世「はい。ペルリ来航から先日の交渉に至るまでひと月半、不眠不休が続いておりましたからな。贈答品の交換も済み、ようやく一息つけた、というところでしょう」
内藤「無理もありませぬな」
斉昭「うー、それではあの者らはどうした」
久世「あの者らとは」
斉昭「三番、四番の者どもじゃ」
久世「乗全様と忠優様ですか」
返事を無視する斉昭。
井戸「・・・」
井戸、わずかに見せる敵意。
久世「お二方は本日は非番です」
斉昭「非番だとー。この大事な時に。この大事な報告を聞かないつもりか、あやつらは」

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【859】第4話 C3 『機関車、カメラ』≫

○江戸城・執務室(夜)
雲がかった月夜の明かりが差し込む。
阿部と忠優に岩瀬が報告している。
阿部「そうか。第一回目の交渉は無事に終了したか」
岩瀬「はい。やはり想定通り向こうの最重要の主張は薪水・食料・石炭の供給と難破船救助でありました。それについては双方問題ありません。あとは向こうの主張する避難港をどうするか、そして通商はどうするか、の二点です」
険しい顔を崩さない阿部。
それに引き換え、嬉しささえ滲ませる忠優。
忠優「阿部殿、まずは上々の結果ということで一息つきなされ。とにかくここまで来たらもはや8合目じゃ」
阿部「・・・」
忠優の慰労にも緊張を解かない阿部。

 

○応接所・近辺
アメリカ軍楽隊が演奏している。
曲は『ヤンキー・ドゥドゥル(アルプス一万尺)』。
1/4スケールの機関車が設置されている。
向こうでは通信機が設置されている。
興味津々でそれらを眺める日本人。
別の場所では、黒人兵がタゲロ式の写真機を取り出して、象山と乗ってきた馬を映した。
象山が写真機を指さし、オランダ語で
象山「おお、タゲウロライペンじゃな。ちょっと見せてくれ」
と手振りで要求する。
黒人兵、タゲウロライペンという言葉に驚く。
英語でおまえ、知っているのかとか話しかけながら、象山にカメラを渡す。
象山、あちこちを眺めまわしたのち、黒人兵に尋ねる。
象山「これは、種板に使っているのは、イオジウムか、フロビウムか」
ずうずうしい象山、オランダ語だがちゃんと会話が成立している。
黒人兵は驚いて
黒人兵「・・・。フロミウム」
象山「やはりか」
興味が尽きないようにカメラを眺めまわし、部品を分解し始める。
黒人兵「ヘイ」
慌てて象山からカメラを取り返そうとする。
象山「いいではないか」
などと言いながら押し問答が続く。
ぽーっという汽笛が鳴り、向こうでは、完成したミニ機関車が走り出している。
驚いてそれに群がっている日本人。
その中の井戸と岩瀬。
井戸「・・・」
岩瀬「・・・」
初めて見る機関車に声も出ない。

 

 

 

【858】第4話 C2 『初交渉』≫

○応接所
ペリーら一行が応接所に入ると、応接掛の5人は着席していた。
後ろや下座には、多数の従者や侍が正座している。
ペリーらが着席。
しばしの沈黙の後、林大学頭が口を切る。
林「水師提督マツテウセ・ペルリにおかれては、お初にお目にかかる」
通訳から話を聞くペリー。
ペリー「本日の祝いとして、日本皇帝に21発、応接掛に18発、それに初めての上陸を祝してさらに18発の祝砲を打ちたい」
通訳から聞く林、承認する。

 

○横浜表
艦隊から祝砲が打ち鳴らされる。

 

○応接所
57発の轟音が鳴り響く中、黙して聞く日本側。
日本側「・・・」
焦らない様に我慢をしているが、林と井戸覚弘以外の3人他周囲の者は冷や汗を流している。
林は無表情。
井戸は決意の表情。
日本側の表情を確認しているペリー。
ペリー「我が国は以前から人命尊重を第一として政策を進めてきた。自国民はもとより国交のない国の漂流民でも救助し、手厚く扱ってきた。しかしながら、貴国は人命を尊重せず、日本近海の難破船も救助せず、海岸近くによれば発砲し、また日本へ漂着した外国人を罪人同様に扱い、投獄する。日本国人民を我が国人民が救助して送還しようにも受け取らない。自国民をも見捨てるように見える。いかにも道義に反する行為である」
ペリーの主張を聞く日本側。
林「・・・」
井戸「・・・」

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【857】第4話 C1 『ペリー上陸』≫

○横浜湾
停泊している9隻のペリー艦隊。
海岸の会見場に向かって日本の大型御座船『天神丸』が進んでいる。
華やかに塗装した船には甲板があり、船体の上には広い天幕が高く張り渡され、三本のマストには吹き流しが翻り、色鮮やかな旗と多彩なとばりが甲板を飾っていた。

 

○ポーハタン・甲板
その様子を見ているペリー。
脇にアダムス参謀長。
ペリー「ほう。でかいな。我が国西部の河川用蒸気船によく似ている」」
アダムス「あれに高官が乗っているようですな。提督、我が方の上陸部隊はどのようにいたしますか」
ペリー「うむ。この国はとにかく儀礼を重んじる。見世物的なものがこの国の人間に及ぼす意義と精神的な影響は甚大だ。部署を離れることのできる全海兵隊員、全軍楽隊、そして全士官に上陸、そして儀式への参列を命じる」
アダムス「了解」
ペリー「隊員は全員盛装、士官はフロックコート、帽子、肩章の軍装。マスケット銃と短剣、ピストルで完全武装せよ」
アダムス「かしこまりました」

 

○横浜湾
艦隊から27艘のボートが五百人の海兵隊員を載せて進む。
そして船が次々と浜に到着する。
見守る日本の武士たち、緊張の面持ち。
上陸した海兵隊員がボートの船首を岸から海に替えている。
他の隊員たちは真ん中に広く空間を置いて方陣形に整列。
埠頭に上陸する士官たち。
マセドニアンが17発の礼砲を撃つ。
礼砲が終わると同時に軍楽隊が軽快な曲を演奏を始める。
曲はフォスター『おおスザンナ』。
上陸した兵士たちの軍装、そして軍楽隊の音楽に息をのむ日本兵たち。
会見場の陰からその様子を見ている井戸。
井戸「・・・」
脇にいる岩瀬、そして万次郎。
岩瀬「・・・」
絶句の岩瀬とは対照的に『おおスザンナ』を口ずさむ万次郎。
それを横目で見る岩瀬。
岩瀬「・・・」
そして、埠頭に着いたボートから降りてくるペリー、上陸する。
横列に整列し直した海兵隊。
ペリーが士官たちを従え埠頭を進む。
曲が『おおスザンナ』から『アメリカ国歌』となる。
アメリカ国歌をバックに、整列した海兵隊の間を悠然と進むペリーを先頭とする行列。

 

 

 

【856】第4話 B4 『老中陣の秘策』≫

○江戸城・大広間
3度目の同様の会議。
大勢の大名諸侯が集まっている。
先日と同じ配置で座っている。
忠優「メリケン艦隊は先日、羽田沖まで侵入してきた。そのままそこへとどまり上陸してきたならば、我らは命を賭してそれらを防がねばならなかったであろう。すなわち戦である」
一同、しんと聞いている。
斉昭「・・・」
斉昭も神妙に聞いている。
忠優「だが、我らの働きかけに応じ横浜沖にもどった。そして交渉地も頑なに主張してきた江戸ではなく横浜で了承してきた」
『おお』という安堵の声。
『やはり伊賀殿か』の声も。
阿部「それはすなわち、いきなり我が国を攻め滅ぼそう、属国にしよう、という気ではない、ということに他ならない。アヘン戦争を仕掛けたエゲレスとは確かに一線を画すと見てよい」
一同を見回す阿部。
阿部「となると、いかに交渉によってかの国を退けるか、ということになるが」
扇子をパチンと鳴らし合図する牧野。
最下座に男が現れ平伏する。
牧野「交渉に際し、この者にあたらせようと思うのだが」
皆が平伏している男を見る。
牧野「中浜万次郎でござる」
驚く斉昭、直弼、その他の者達。
斉昭「ちょっと待て。聞いておらぬぞそんな話。万次郎?、ジョン万次郎とか申したメリケンで何年か過ごし戻ったという輩か」
脇坂「ばかな、その者は漁民ではないか。旗本に登用したといっても漁民は漁民、先日の岩瀬などと比べても話にならぬわ」
直弼「な、なにを考えておる、阿部殿」

(さらに…)

【855】第4話 B3 『直弼の茶室』≫

○彦根藩邸・茶室
カコンと鳴る鹿威し。
茶室内にいる直弼と長野。
長野「閣内の主導権は御老公から再び伊賀守に移ったようです」
茶碗に湯を注いでいる直弼。
長野「江戸に攻め入られ、とても戦にならぬと分かった途端に全く動けなくなるとは、御老公も存外情けないですな」
茶碗をかき混ぜている直弼。
長野「羽田まで前進してきたきゃつら艦隊を、横浜まで押し戻したのは伊賀守とのこと。やはりあの方はあなどれませぬな」
直弼「・・・」
長野「これからいかがしましょう」
直弼「・・・」
長野「横浜での交渉役も林大学頭を筆頭、次席に井戸対馬守、以下伊澤、鵜殿の4名となったようです。これもなかなかの人事ですな。林は伊勢様の、井戸は伊賀様の意向を受けておりましょう」
直弼「褒めてばかりおらぬで何か手はないのか」
長野「・・・」
しばしの沈黙。
鹿威しが鳴る。
長野「ここまで来たら交渉の成り行きの中から攻撃材料を見出していく他ありますまい」
直弼「そうだな」
苦虫を噛み潰したような直弼。

 

 

 

【854】第4話 B2 『ペリー艦隊、江戸湾を前進』≫

○江戸城・老中部屋
忠優、阿部ら老中陣が集まっている。
牧野「浦賀に戻れと言っても頑として聞きませぬ。それどころか江戸へ乗り込み、そしてもてなせ、とのこと」
乗全「受け入れますか」
阿部「いや、それは断じてできん。江戸への侵入を許すなどそれだけは断じてできん」
そこへドーンと大砲の音。
あきれ顔の牧野。
牧野「・・・。おそらくあれも空砲であろう。一昨日の空砲はなんでもきゃつらの暦では2月22日、メリケン国建国の父ワシントンの誕生日を祝う祝砲とか」
乗全「一昨日のか・・・。それにしても126発も放つとは。まさしく脅しに過ぎぬではないか。それに今日のも」
牧野「たしかになめられておりますな」
阿部「・・・」
忠優「・・・」
しばらくの間。
ドーンと大砲の音。
阿部「応接場所は浦賀か別の場所か、条約を結ぶとすればメリケンかオロシアか、港を開くか否か、通商まで認めるか否か・・・。これら難題をこの数日で決めねばならぬのか」
忠優「・・・」
乗全に伝令が入る。
乗全「なにー」
皆に向き直り
乗全「メリケン艦隊が動き出しましたぞ。横須賀・夏島沖からこの江戸に向かって接近中とのこと」
牧野「な、いま浦賀で林大学頭らが交渉してるはずじゃ・・・」
カンカンカンと遠くから早半鐘が打ち鳴らされている。
忠優「阿部殿、こうなったら香山を使う。すぐに艦隊に着けさせられる。交渉地はもはや浦賀にはなりますまい。お任せ頂いてよろしいか」
強い決意の表情で阿部を見る忠優。
阿部「・・・。お願いするでござる」
頭を下げる阿部。
立ち上がる忠優。
忠優「香山へ伝令急げ。それに横浜警護の松代藩軍議役・佐久間象山と浦賀の井戸対馬守へも走らせろ」
庭の伝令へ書状を渡す忠優。

 

 

 

【853】第4話 B1 『忠優が岩瀬を助けた理由』≫

○江戸城・勘定部屋
うず高くつまれる書類の山。
ものすごい勢いで弾かれるソロバン。
弾いているのは井上清直。
声「この書類はもう終わったのか」
顔を上げる井上清直。
石河が井上を見下ろしている。
無表情のままの井上、眼光鋭く。
井上「御意」
石河「いくら勘定方は身分にとらわれない実力本位とはいえ、この量をこの短期間で終わらせるとはな」
井上「恐悦至極」
石河「さすがは御前が目をかける井上清直よの」
井上、表情を変えず会釈する。
そこへ入ってくる岩瀬。
岩瀬「・・・、御奉行。ちょっとお話が・・・」

 

○同・庭
思い詰めた表情の岩瀬。
岩瀬「・・・。私は分かりませぬ」
石河「なんだ、岩瀬。そちに分からぬことなどあるのか」
岩瀬「・・・。あの方が何を考えておるのか分からないのです」
石河「あの方とは」
岩瀬「御老中・松平伊賀守忠優様です」
石河「・・・」

(さらに…)

【852】第4話 A4 『2回目の大評定』≫

○江戸城・大広間
先日と同様の会議。
大勢の大名諸侯が集まっている。
先日と同じ配置で座っている。
牧野「昨年の7月より長崎に来航していたオロシア国は、9日前に出航致しました。徹頭徹尾ぶらかしに徹したのが功を奏した由にござる」
『おお』という歓声。
『ペリーに対してもぶらかしで行けるんじゃないか』などざわつき。
阿部「ペリーに対してもまずぶらかしでいく。しかしぶらかしはあくまで陽動、こちらは戦の一字を覚悟し交渉に臨む、でよろしいか」
斉昭「うむ」
一同、納得している。
忠優「・・・」
直弼「・・・」
無表情の忠優、不満顔の直弼。
阿部「迎撃体制の状況を説明せよ、まずは軍艦について、永井」
下座にいる永井。
むっとする直弼。
永井「はっ。浦賀で建造中の軍艦については作業は順調ですが、完成にはまだ時間を要します。水戸藩・薩摩藩も同様にござりまする。また、長崎でオランダより軍艦の買い付けを行っておりますが、これもすぐという訳にはいきませぬ」
しーんとなる一同。
阿部「続いて台場砲台について、岩瀬」
下座の岩瀬。
岩瀬「はっ。台場の状況でござるが、品川沖に11基建造予定の台場の内、第一から第三、第五、第六が完成。第四も7割ほど完成しており・・・」
直弼、脇坂に目で合図を送り
脇坂「あいやしばらく」
えっとなる岩瀬。
皆、脇坂の方を見る。
脇坂「その者、いったい誰なのでござるか。この場で発言できる者なのでござろうか」
静まり返る場。
岩瀬「わたしは・・・」
脇坂「控えよ、ここは幕閣・有力譜代の評定の場ぞ。最低でも目付以上でないと列席も叶わぬ筈。軽輩が参加できるような会議ではない。このような軽輩がなぜ参加しておる。あまつさえ発言など恐れ多いわ」
平伏する岩瀬、脂汗を流す。
ざわつく場。
ニヤリとする直弼。
阿部「・・・」
斉昭「・・・」
忠優「・・・」

(さらに…)

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